ARTCAMPUS第4回目のインタビューは、次々に新しいサービスを世に送り出す期待のウェブ制作会社、面白法人カヤックの柳澤大輔さんです!カヤックがなぜ面白法人になったのか?誰もがきになるその質問をぶつけてきました!そして、そんなカヤックの柳澤さんが考えるアートの醍醐味もお話頂いてます!必見!「PEOPLE&アート」vol.7
「カヤック×アート」その1:会社自体がアート?
面白いことはユニークであること
—まず会社、カヤックについてお聞きしたいのですが、面白法人の"面白"って一体どこから登場したのですか?
「面白法人」というコピーは、「面白そうに働こう」っていう意味と、周りのみんなから「面白いって言われよう」っていう2つの意味があります。まず、自分たちが面白そうに働くっていうのは比較的できますよね。誰がなんと言おうと面白そうに働ければいいわけだから。それが一番しあわせな会社という定義だと思いますし、中で働いている人がつまらなさそうだったらやっぱり意味がない。そして、最終的には周りのみんなに「面白いね」と言って貰って、みんなを面白がらせるという意味で「面白法人」と名付けたんですね。
面白さってとことんつきつめていくとユニークさにつながるとおもっていて。唯一であるとか、オリジナリティがあるとか。他に類するものがないっていうのがやっぱり面白い。結局、面白さは人それぞれ価値観が異なるので、何が面白くて面白くないかという判断は、個人個人で違ってくる。だけどオリジナリティがあるってものはやっぱり面白いんですよ。そこを追求していくのが、やっぱりひとつのポイントかなと思います。
—自分の感性や価値観が他人と共有できる喜びは作家活動ともなんだか似ているような気がします。
そうですね。現代アートなんか見ると色んな表現の形がありますよね。例えば「無」をテーマにしたアート作品がありますよね。もし、思考する過程を説明できることが「アート」と言えるのであれば、カヤックは法人として、組織として見たときに、ちょっとユニークなアートっぽい会社だとは思います。
「カヤック×アート」その2:「つくる人を増やす」
経営理念を大切にする
—経営理念で「つくる人を増やす。」という言葉があると思うんですけど、どのように実践していますか?
まず経営理念自体について言うと、結局普段は意識しない言葉だと思います。それでも、意識させようとする会社とそうでない会社がある。例えばリッツカールトンにはクレドといわれるものがありますが、社員はそれをいつもポケットにいれてるんですね。それはそれで毎日経営理念に触れる機会の良さというのがあると思うんです。日々、経営理念が浸透していきますしね。けれども、そういうのじゃないとすると、ほとんどの人が意識をしてないんだから、どれだけいい言葉を突きつけても覚えてないと思うんです。でも、法人の存在意義をよくよく考えると立ち返るものは経営理念なんです。何のためにこの会社が存在するのか? 何でこの事業やるのかとか? どういう人を輩出するのか?みたいな どうやって社会に貢献するのか?というのを突き詰めていった一言が経営理念。そのアウトプットとして出てくる表現を、カヤックでは「毎日唱える」のではなく、社員それぞれの解釈で経営理念を話すことのできる短いコピーにして、あとは各自が自分の言葉で伝えられるものにしたいな、と思いました。
つくる人に場を提供する
—「つくる人を増やす。」っていう意味で社外向けに何か行っていることがあれば教えていただけますか?
社外向けにはまず理念の大切さを伝えていますので、経営理念というキーワードで検索したら1位になるサイトを運営してますね。あと「つくる人を増やす。」という経営理念をそのまま体感しているようなサービス、例えば、絵の測り売りオンラインショップ「Art-Meter」
や、施主と建築家のマッチングサイト「HOUSECO」など、そういうつくる人が増える場を提供するサービスをリリースしているところですね。
—では、経営理念を体現するために社内ではどんな環境にしているんですか?
作ることに特化した人材採用をしているところでしょうか。カヤックはディレクター、デザイナー、プログラマーの3職種しか採用していません。そして、1人 で作るよりも、周りで作ってる人に刺激されて、さらに自分もクリエイティブなものを作ろうという、そういう人たちを採用していますね。
「カヤック×アート」その3:カヤックが美術館をプロデュース?
—美術館とかアート全般のことについてお聞きしたいんですけど、柳澤さんは普段美術館に行かれますか?
美術館には結構行きますよ。特に現代アートを見にいきますね。六本木の森美術館とかは展示が面白いとよく行きます。逆に絵画とかはあんまり行かないですね。最近だと、「21_21 DESIGN SIGHT」へ明和電機に誘われて行きました。あと、こないだマドリッドの国立ソフィア王妃芸術センターに行ってましたよ。ゲルニカが飾ってあるんですが、空間もすごい広くて、楽しかったです。
—美術館って作品を見る以外にも楽しみ方ってあったらいいなと考えているのですが、柳澤さんは何か絵を見ること以外で行かれたことってあります?
僕は、作品をみてそのストーリーを考えたり、自分の仕事のヒントになればという勉強の意味で見に行くことが多いんですよ。(笑)でも、それもある意味作品を楽しむってこと以外の目的だと思います。
—では、柳澤さんがもし美術館をプロデュースできるとしたら、どう面白くしますか?何が必要だと思いますか?
「説明」でしょうか。実際に美術館に行って作品に触れたときに、もっと一般的な言葉で分かりやすく伝えると、いままで以上にたくさんの人に触れてもらえる機会が増えると思いますし、そうしていくうちに思い入れのある作品と出会って、「おーなるほど。面白い!」って話になると思うんです。それをどういう方法でやるかという所がポイントで、音声ガイドやテキストによる説明を違う方法で表現することで、いままでとちがった体験を提供できるんじゃないかなと。
—なるほど、具体的にはどんな方法があると思いますか?
ぱっと思いついただけですが、色んな方法がありますよ。笑 たとえば時間軸を非同期にするというのはどうでしょうか。これは説明をとにかく後にするんです。観覧者は事前に携帯やスマートフォンに登録するだけ。とにかく見てもらうことに集中してもらって、お家に帰って家族団欒時に説明文をみながら話てもらうとか。あとは、音声ガイドの語り手に特徴のある声の持ち主の人にいってもらうでもいいかもしれません。ポイントは観覧した後に今日みた作品がどういうものだったのかというのを話し合えたり、自分がどう解釈したかというのを共有できること。もし、ひとつの個展に対して、老若男女が交わえる環境を用意できれば、もっとアートが身近に感じられるし面白くなるとおもうんですね。
「カヤック×アート」その4:つくることは世の中をよくする
アートを苦手と感じる2つの理由
—アートが苦手な人、クリエイティブなことがすごく苦手な人がいるとします。例えば、美術の授業が嫌いとか。そういう人たちをつくる人に変えることって出来ると思いますか?
岡本太郎さんは見る事自体がそもそもクリエイティブだから、「鑑賞」っていう立場も本来は自分の価値感を見る事によって塗り替えたり、自分の中にあるものを新しくするために鑑賞してるから、十分クリエイティブだと言っていて、僕もそうだなぁと思ってるんです。
—鑑賞すること自体すでにつくることにとても近いということですね。
なので、鑑賞することとつくること、どちらかが好きになれば、どちらも苦手ということがなくなるのではないかと思います。もしアートが苦手という理由があるとしたら、2つ理由があると思っていて。1つは何か作品を見るときに自分の好きなものが分からない。これは、「他の人が良いね!って言ったものしか分からない」という事をやり続けた結果、ということかもしれません。
でも、本当は自分の好きなこと・モノがきっとあると思うんです。
2つ目はものを作るってことは本来楽しいことだと思うけど、下手だからやらないっていうことがあると思うんです。絵の面白さは、絵が上手、下手だけではないという価値観を伝えるワークショップが増えると、ほかの人の作品をみて「これはどうやって作ったんだろう?」と思うかもしれな いし、それはきっとアートに触れる機会も増えるとおもうんですよね。
「つくることは相手を考えること」
—では、アートも好きになって、つくる人が増えたときに世の中っていうのはどうなるんですかね?
そうですね、つくるという行為は、まず自分と対話することだと思うんです。何が美しくて、何が醜いとか、何が好きで何が嫌いかとか。つくっていく過程でどんどん自分に近づいていく。そして、つくったことを通して、今度は他者に楽しませたいとか、何かを伝えたいみたいな、コミュニケーションのひとつの方法ですよね。つまり、つくる人が増えるというのは、自分のことと相手のことを考える人が増えるという事につながります。そして、それは、きっと世の中がやさしくなるということにつながるんじゃないでしょうか。
—ありがとうございました!
「カヤック×アート」動画:これからクリエイターになるひとへ
面白法人カヤック
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ART-Meterは測り売りART のショップ。プロ、アマチュアを問わず約3000名の画家が作品を販売しています。絵の価格はその面積に応じて決定します。
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